その資金繰り策、間違ってます

事業再生

最近、上場企業の役員や事業再生コンサルタントと話をしました。

内容は、資金繰りに窮した中小企業についてです。

その上場企業の商材の販売先A社は、その上場企業へ支払うべき買掛金や租税公課の支払いを延滞して資金繰りを回しているそうです。租税公課の延滞も1年以上しているようで、税務署が反面調査でその上場企業に問い合わせが来たことで窮境状況が発覚したのだとか。しかもそのA社、銀行への返済は今も継続しているんだそうです!

事業再生の常識として、資金繰りが厳しくなった時にまずに支払いを止めるのは銀行への返済からです。これ、常識なんですが、まだまだ浸透してないんですね。

A社の資金繰りについては、A社の税理士が指南してそうです。この状況はかなりまずい、最終局面だな、と感じた次第です。早く取引金融機関に返済をストップすることを伝えるべきですね。その上で、租税公課や買掛金の支払いは資金繰り予定表を作成して組む必要があります。

その他、親族から5千万円借りる、子供の学資保険を解約して資金繰りに充当するケースなども見聞きします。これをやってしまったら、人間関係も悪化します。最後は破産して全てを失いかねません。そうなる前に、各都道府県に設置されている中小企業庁の出先機関である中小企業再生支援協議会などに一度ご相談されたほうが良いかと思います。

なお、信頼できる経営コンサルタントや弁護士、税理士に相談する方法もありますが、信頼できる専門家を見つけるまでが難しいのです。例えば、私は歯医者にこれまで10名以上見てもらいました。名医と言われる先生も歯医者をしている後輩の紹介でいきましたが、結果いまいちでした。誤診も多々されて、少なくとも百万くらいは治療費を無駄にしたし、歯の健康も損ない、無駄に歯が痛い時期を過ごしました。それに、資金繰りが厳しい状況で名医を探している時間はありません。その点、中小企業再生支援協議会は銀行出身の再生のプロと言われている方が多いこと、最初の相談は無料であることからおすすめします。

しかし、すべての再生支援協議会がパーフェクトな対応をしてくれるかというと、そうではないと思います。都道府県によってレベルや温度感にバラツキがあることは確かです。かといって、弁護士に相談すると、破産を勧めることが多いのです。なぜ破産を勧めるか?それは、弁護士にとって手離れがよくて、コスパがいい仕事だからです。又は、可能性が低い民事再生を勧めてきて、それがダメなら破産しましょうと勧めてきます。この場合、民事再生と破産の両方で弁護士は儲けることが可能です。また、取引先の金融機関に相談する方法もありますが、金融機関によっては再生に慣れてないことも多いので、その点は要注意です。

この10年間以上、日本では円滑化法の影響もあって法的整理(破産、民事再生など)や私的整理(金融機関の債権放棄)の件数が減少していたため、事業再生のノウハウを持った人材が枯渇しているのが現状です。その中で名医を見つけることは困難です。

そのため、会社の資金繰りが窮境状況に陥るなら、なるべく早く行動して、いろんな方に相談しましょう。また、再生は費用と時間がかかるので、資金繰りの状況が悪すぎると選択肢は狭まります。巧遅は拙速に如かずですね。

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